blogブログ

遠い昔の 原始の森で

石器を操る人々は こぼれ落ちた木の実や枝で火をおこし糧として

雨や嵐の最中には 陽が戻るのを待つすがら 遊びや工夫もしただろう

風で倒れた大きな木竹が 海に浮かぶのを見でもして

舟を作ってみようかと 夢見た男もいたかもしれない

そうして力を合わすうち いよいよ船出の朝は来る

そもそも細いワラ一本 渡り鳥が運んで落としても

生きる熱意の一徹あれば 文化の始まりの種となる

窓を開けて

2020.6.24  竹林便り 

五月晴れ 窓を開けて風が吹く

水辺に遊ぶカワセミも サナギを脱いだオニヤンマも

新たな初夏の いのちの始まり

生きる

2018.12.28  竹林便り 

多くの方々の眼差しに見守られて 無事に仕事納めを迎えることができました

走り抜けた1年でしたが 最中に目にした様々な風景を見るうち

生き物が 生きるために戦っている

そのように見えたことがありました

9月の台風で多くの竹が折れましたが その多くが笹を枯らさず生き抜いています

更には 今年は日焼けの著しい黒斑があちこちの竹林で目立ちました

これだけ急激に症状が悪化すると 次は人にも 何らかの影響が出るのでなないだろうかと心配に思うほどでした

何はともあれ 勝負利を得ず(取らず) 全力で生きようとする姿には 美しさが宿ります

ブログをご笑覧下さいました皆様に心より感謝いたします 良きお年をお迎えください

 

泣くも笑うも怒るも戦 ならばここぞ笑って見せよう ならばここは笑って終えよう

秋 楽し

2018.12.14  竹林便り 

 

とある竹林で ご住職との会話

「和尚様 この竹は葉が10枚ほどしか付いていません 伐りますね」

『どれですか   …うん 残しとこ ようさん付いてるよ… 歯無いのは私や』

 

確かに よく見ると10枚以上 いやいや100枚くらい付いてるかもしれません

何とも楽しく しみじみゆかしき 秋の暮れ

 

 

One day in a bamboo forest…

I talked with a temple master.

“This bamboo has only about 10 leaves. I will cut it.”

“Which one…? Well we’ll keep it. There are still many. It’s me who has no teeth (=’ha’ in Japanese which has the same pronunciation with ‘leaf’)”

 

Actually when I looked carefully, there were more than 10 or even 100 leaves on the bamboo.

It was a heartwarming day of late autumn.

 

(translated by c.n.)

極み

2018.12.9  竹林便り 

 

雪虫が ふうわりふうわりと舞う 11月でした

今年は 地主さんとの 暖かいエピソードがいくつもありました

小鳥を介抱したり 台風で折れた木の枝を力を合わせて引っ張ったり

竹と人々の暮らしが深く繋がっていた時代を知る 地主さんのお話しは

楽しく学ぶこともたくさんあります

それにしても 風で倒れるたびにご近所に頭を下げ それでも竹林を残されてきたことに

ただただ頭の下がる思いがします

 

 

 

 

面白いのが出てきたな

竹の仕事を始めた頃 Rさんはとにかく良質にこだわっていた

良質な白竹 良質な竹林育成 良質な・・・

たった一つの答えを求めて

だがいつの頃か ふと気が付いた

特定の竹を創作のために伐り続ければ 竹林は荒廃する

そればかりではなく 裾野の広い竹文化において その分野ごとに 良質の条件は異なる

そうして こう考えるようになった

品物を手に取り使った方が 何とも快いな

そう感じてもらえるように 素材という歯車と 作品を巧みにかみ合わせていくことこそ

町工場の職人たちの 本領なのではないだろうか

そう考えた瞬間 はっとした 竹林に生える竹のすべては 可能性なのだ 世界中の全ての竹が

 

文化の継承

2018.10.20  竹林便り 

 

今年の弊社の伐竹が 無事に終わりました

昨年から加わった2名に力強い若手男子1名が入り

Rさん1名 彼ら3名でチームを組んで二手に分かれてスタートし

台風21号で大荒れとなった竹林に挑みました

ただただ 大変だったと思います

最終的にはRさんが 跳ねた竹で口元をしたたか打った程度でしたが

甦っていく竹林を見ながら ふと思いました

美しい風景が失われるのは 思いの外 あっという間かもしれない・・・

これだけの大型台風が 連続してやって来ると

現実に 経済的負担の方があまりにも大きくなります

伐った竹を積み上げる場所もまるで足りません 野焼きも無理

業者さんに引き取ってもらうにも とても高い上 短く切って出さなくてはなりません

痛む口元を抑えながら 竹林で一人つぶやいてしまいます

どこかに 御触書を出してくれるエライ殿様は いないかね・・・

‘‘タケノコ畑には、ワラでなく山から出る竹や木の粉砕物を撒く推奨令‘‘

2018.9.30  竹林便り 

彼岸花の後から 茶の木の花が咲き始めました

地味かつ 何とも味の深い花

つかの間の休日 某名女優の方の 伊勢神宮参拝の放送を観て 心に留めたお言葉がありました

やっぱり、物の冥利っていうのを考えてしまうのね。物が最後まで、あ~私は充分に役を果たして終わりました。って、

ティッシュ1枚でもそういうふうに、ティッシュが思ったかなっていう、そんな感じ方をするんですよね。

いつのころか 1人黙々と竹を伐っていた時

竹を伐る足元で 何とたくさんの苗木や 苔 虫たちが生きているんだなと 思ったことがありました

それまでは クモの巣も つる草や イバラ ムカデ… そのどれも

竹を伐る邪魔をしてくるとしか思っていなかった 者たち

彼らから見れば Rさんは大きな山姥のような 破壊者なんだろな

破壊と創造 生きる厳しさを知るほどに 目に映る命の光

 

9月4日の最強台風21号の後片付けの最中に 9月6日の大地震がおきました

 

被災された皆様にお見舞いを申し上げます

 

そして亡くなられた方々に 心よりご冥福をお祈り申し上げます

 

途方もない自然の力 失った大切な思い出

 

涙から 始めるよりない

 

涙して 涙して

 

いくつもの途方もないに 時には子どものように 涙して

 

 

 

不思議な力

2018.9.1  竹林便り 

 

今年の孟宗竹の伐竹を終え 久々の雨音に心が休まる 自然は諸刃の剣 それでもやはり命を繋ぐ雨だ…

 

照りつける8月の太陽を これだけの少雨の中で生きる木々を見て ふと思う

 

いよいよ動植物が ここ数年の過酷な暑さに 適応力を培ったのでなないか

 

ストレス効果などという言葉は きっとないけれど

 

実はRさん自身 今年の暑さを持ちこたえている要因の一つに

 

伐竹シーズン直前まで 35度を超える屋外でガス台に向かって

 

ひた竹の油抜き作業をしたからではないかと思っている

 

普段は一休みをする7月に きっと身体は応えたが 耐性もできた

 

それにしても 過酷なただ中にいると 感覚は鋭くなる

 

 

水辺から吹く微かな風にさえ 命をいただいたと 感じるのだから