
初めての竹林見学ツアー無事に終わったね。 R
参加された皆さんが素敵でしたね M
ここのところ竹林の事や、ものづくりの現場の話しをする機会が多くなりましたね。 I
そうそう、竹の話しをする時に「難解5」ってあるんだけれど・・・ R
「難解5」?? M
うん。 例えば竹が太る仕組みとか・・・ R
確かに、竹林全体がいくつかの大きなファミリーで構成されていて、ファミリーが地下で繋がって1本の木のように成長していくっていうのは不思議ですよね。 I
間伐についてもね、今回初めて触れました。 やはりタケノコ農家さんの美しい竹林を見られている方にあの美しく伐りすかしをされているタケノコ畑は残された親となる竹を太くするための間伐をしているのではなく太陽の光を入れて地温を上げるための伐採なのです。と言ってもね・・・ R
確かに、難解です。 M
見た目は間伐をしているかのように見えますもんね。 I
そういえばいつも言ってますよね。タケノコ農家さんの竹林は素晴らしいって。 M
そうなんですよね。18年伐り子をして来て壁にぶつかるたびに「そうなんだ!だからタケノコ農家さんはこの作業をしているのか」と気づかされたことが何度もあるんです。
竹の特性についてとことん研究されているんですよね。なので1つ1つの作業が竹の特性と絶妙にかみ合って見事に構成されているんです。
何よりすごいのは「タケノコ生産林」でありながら同時に「景観保全林」としての風景も達成されていますよね。2017年、2018年京都は大型台風の当たり年で真竹林は一晩で絡まったあやとりみたいに荒れてしまいましたが、タケノコ農家さんの竹林は倒竹も真竹林と比べるとずいぶん少なかったように思います。もちろん竹の種類が違うこともあるとは思いますが、毎年敷物と土入れをしている効果によって土の中の地下茎の層が深いことや芯止めの作業をすることで樹冠が軽くなっている事などが関係しているのかしらと台風後の竹林を見ながら思いました。もしかしたらタケノコ農家さんの竹林は優秀な「防災機能林」でもあるのかもしれません。
私たち「竹材生産林」の伐り子は伐採量によって新たに育つ竹の太さをコントロールしているんですよね。 R
んんん、つまり沢山伐採をすると竹は? M
細くなる。 R
じゃあタケノコは? I
細くなる。 R
・・・ ・・・ ・・・ I&M
ちなみにタケノコの平均サイズは小さくなるけど数は増えるらしい。 R
つまり、タケノコ農家さんは収量が安定するってこと? I
これはあるタケノコ農家さんに聞いたのですが、隔年周期つまり、1年おきにタケノコが豊年と裏年を繰り返すことですけど、この波も立竹数を適度に減らすと緩やかになるそうです。施肥の影響もあるのかもしれませんけれど。 R
部分的には本で読んだことですから、実際のところはタケノコ農家さんに聞いて確かめてみたいところですけれど。 R
頭の中が・・・こんがらがってきますね。 M
まさに(笑)、樹木は適切な間伐をする事で残った木々が太く立派に育つけれど、竹は間伐をする事で細くなる。
その上さらに、隣り合う竹の一方を伐っても残された竹は太くもならないし、背も伸びません。
これが、Rさんが間伐と言う表現に違和感を感じ続けている理由なのです。
ですから竹の伐採についての説明をする時には、※稈齢択伐(かんれいたくばつ)というようにしています。
では太い竹を育てたいとき伐り子はどうするかと言うと、、、整理伐採(稈齢の高い竹や倒れた竹などの片付け)以外何もしないわけです。即ち日本各地の放置竹林では今、立派な太い竹がわんさか育っているわけです。 R
※稈齢=竹の樹齢
