時代の声

2025.5.24  竹林便り 

 この(米農家さん)話は日本の政府は本当に不得手だと思うんですよ。要するに生産者を守りたいというわけです。これにはたぶん裏の目的としては、選挙で応援してくれている団体組織を大事にしたいという政治家の先生たちの思惑があって、だから生産者を大事にしたいということがあるわけですね。

その結果なにが起きてきたかというと生産者が競争力をちゃんと保って数が増えてきたのかっていうとそういう訳ではなく、農業に従事する人なんてこの20年間で50%も減っているというわけです。高齢化が進んで後継者がいないという状況になっています。ですから生産者を守って来たんですけれど、そのことによってかえって生産者が弱体するような状況を生み出してきているという訳なんです。

こういう中途半端な計画経済みたいなのというのは、この農業という分野だけじゃなくていろんなところで見られるわけです。例えば清酒とかもそうで、日本酒っていうのは今売り上げがずっと下がって来てます。それは清酒の新規の免許の発行を規制で守っているからなんですよね。でもそういう規制をやっていないクラフトビールだったりとかジンだったりとかウィスキーていうのは若い人がどんどん参入して来てですね、この10年の間に売り上げが2倍になっている訳です。日本酒は下がっているけど、ジンとかウィスキーとかは上がってますよ。ということなんです。

で、こういう計画経済みたいなことをするとですね、確かに部分的には既存の事業者を守るということはできるのかもしれないけれども、長い目で見た時にやっぱり競争力を落としてですね、その生産性を落としてしまうということがあるので、私はやっぱり政府の介入っていうのはほどほどにしておいて、ちゃんと市場に任せてその中で若い人の参入を増やし、生産性を高め、新しいイノベーションを起こしていくということをやらないといけない。私はこれは日本の政府が本当にへたくそなところだと思うんです。

ABEMAニュースより引用

時代の変わり目。もちろん突端の話しなのだけれど、突端が鎬を削らなければ打ち破るべき壁は突破できない。

丁度会社でそんな話しをしていたところ。