未来への課題

2017.2.19  竹林便り 

弊社ブログで竹について ささやかながらご紹介をしてきて7年目となりました

鉈も持ったことのなかったRさんが 竹林の育成管理者を志して12年

竹切り子40年のベテランのいる京都ではまだまだ素人です

竹産業の縁の下を支える 原材料管理分野の若手後継者が消えかかっている事態に危機感を感じ

籠職人を目指していたRさんは 竹林育成という道について考え始めました

そもそも竹材を伐る(竹切り子)という概念はあっても 竹林を育成管理するという概念は浸透していません

20代の頃 数少ない他県の竹屋さんを渡り歩いて 竹林管理をしたいと言うと 優しい微笑みを浮かべて言われたものでした

『ほら嬉しいけど…給料が出せんのよ。 もう竹の時代は終わったと思う。息子も継がんと言うよ。』

そうは言いながら 竹の話となるとご主人は目を輝かせて 何時間もいろんな事を話してくださいました

そんな中 故高野社長は 竹林管理育成の意義を とても深く理解されていた方でした

かの有名な竹博士 故上田弘一郎先生との出会い そしてそのお人柄を心から尊敬されているのが伝わってきたものでした

そして12年経ち 日本の竹林の現状は変化しただろうかと考えると 少し寂しい気持ちになります

ですがここ京都には ベテラン竹材店の方々の中に 美しい竹林管理を成し得ている方がおられます

弊社を含め少なくとも二つの光があり きっとまだまだおられることでしょう

会社経営者という立場で 手のかかる竹林管理を自発的意思で為すことは それはもう奇跡に近いことです

小さくとも 頼もしい 希望の光となりますように