
竹を生業とする人がまず初めに覚えることが 孟宗竹と真竹(苦竹)の見分け方です
言語化して説明までできればより良いですし 三大有用種である 淡竹との違いも説明できれば さらに素晴らしいです
上の写真の竹は 孟宗竹と真竹です
子供に説明するならば 「より太くて立派な竹が孟宗竹だよ」 とRさんは言うかもしれません
けれど中学生くらいになると 細い孟宗竹の存在にもきっと 気が付くでしょう
その時は 「節をよく見ると細かな毛が生えているのが 孟宗竹ですよ」 とRさんは言うでしょう
けれども高校生なら 細かな毛が生えていない孟宗竹もあることにきっと 気が付くでしょう
それならば 「よ~く節を見ると 人間の瞼のように二重に見えるものと 一重に見えるものの内 一重に見える竹が孟宗竹ですよ」 と言うでしょう
さらにもし お百姓のお爺さんならば 川向こうを指差して 向こう岸の藪は孟宗竹か真竹か 尋ねることもあるかも知れません
きっとRさんは向こう岸をにらみながら言うでしょう 「真竹は笹の葉が 三大有用種の中でも最も大きいのです 向こう岸の竹は葉が細かいので孟宗竹でしょう」
そして 今までRさんをもっとも困らせた質問者様は 我が社のベテラン茶杓職人S名人からの質問
「あのな その竹枝 孟宗竹やのになんで節が二重に見えんの?」
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人様に説明をすることの 何という難しさ もどかしさ