野の萩が咲く 満月の夜
江戸~明治期に活躍した文人画家 田能村直入氏(たのむら ちょくにゅう 1814~1907)の旧居にて
中国茶のお茶会が開かれると聞いて 参席させていただきました。
玄関先の暗がりには 孟宗青竹の灯籠が配置され
ほのかな灯りの中で まだ静かな秋の虫の声を聞きながら
初めて味わう 中国のお茶は 清々しく爽やかで
身体の中まで キレイになった気がしました
そしてお軸は 「竹林七賢図(ちくりんのしちけんず)」田能村直入筆
竹林七賢(ちくりんのしちけん)
魏・晋の時代の阮籍(げんせき)、嵆康(けいこう)、山濤(さんとう)、向秀(しょうしゅう)、劉伶(りゅうれい)、王戎(おうじゅう)、阮咸(げんかい)の七人をいう。たがいに親しく交わり、老荘思想にふけり、礼法を軽んじ、俗世間を避けて竹林に遊び、自然と詩酒とを友にした隠者たち。大修館書店(株) 新版 漢語林 第2版 より抜粋
辞書の挿絵でしか見たことがなかったので 貴重な機会に じっくり観ると
枯淡とした雰囲気の中に どこか気品が漂う
遠い昔の人々も 風や大地の 音無き音に 心を澄ませていたのかな

The Harvest Moon
Many wild bush clovers have bloomed in early fall, and I heard that the Chinese tea ceremony gathering will be held in the gallery on the evening with a full moon.
When I arrived at the gallery,there were lighted some bamboo lanterns in the garden.
And there were also two hanging scrolls in the tea room, one of them with a painting of the "Seven Wise Men of the Bamboo Forest".
I drank Chinese tea for the first time. It tasted fresh and I felt that my body was purified by the tea.