裾野に目を向けて

2018.11.11  竹林便り 

面白いのが出てきたな

竹の仕事を始めた頃 Rさんはとにかく良質にこだわっていた

良質な白竹 良質な竹林育成 良質な・・・

たった一つの答えを求めて

だがいつの頃か ふと気が付いた

特定の竹を創作のために伐り続ければ 竹林は荒廃する

そればかりではなく 裾野の広い竹文化において その分野ごとに 良質の条件は異なる

そうして こう考えるようになった

品物を手に取り使った方が 何とも快いな

そう感じてもらえるように 素材という歯車と 作品を巧みにかみ合わせていくことこそ

町工場の職人たちの 本領なのではないだろうか

そう考えた瞬間 はっとした 竹林に生える竹のすべては 可能性なのだ 世界中の全ての竹が