‘竹林 Rさん’ カテゴリーのアーカイブ

秋 楽し

2018年12月14日 金曜日

 

とある竹林で ご住職との会話

「和尚様 この竹は葉が10枚ほどしか付いていません 伐りますね」

『どれですか   …うん 残しとこ ようさん付いてるよ… 歯無いのは私や』

 

確かに よく見ると10枚以上 いやいや100枚くらい付いてるかもしれません

何とも楽しく しみじみゆかしき 秋の暮れ

極み

2018年12月9日 日曜日

 

雪虫が ふうわりふうわりと舞う 11月でした

今年は 地主さんとの 暖かいエピソードがいくつもありました

小鳥を介抱したり 台風で折れた木の枝を力を合わせて引っ張ったり

竹と人々の暮らしが深く繋がっていた時代を知る 地主さんのお話しは

楽しく学ぶこともたくさんあります

それにしても 風で倒れるたびにご近所に頭を下げ それでも竹林を残されてきたことに

ただただ頭の下がる思いがします

 

 

 

裾野に目を向けて

2018年11月11日 日曜日

 

面白いのが出てきたな

竹の仕事を始めた頃 Rさんはとにかく良質にこだわっていた

良質な白竹 良質な竹林育成 良質な・・・

たった一つの答えを求めて

だがいつの頃か ふと気が付いた

良質な竹を創作のために伐り続ければ 不良な竹ばかり残る竹林になる

そればかりではなく 裾野の広い竹文化において その分野ごとに 良質の条件は異なる

そうして こう考えるようになった

品物を手に取り使った方が 何とも快いな

そう感じてもらえるように 素材という歯車と 作品を巧みにかみ合わせていくことこそ

町工場の職人たちの 本領なのではないだろうか

そう考えた瞬間 はっとした 竹林に生える竹のすべては 可能性なのだ 世界中の全ての竹が

 

文化の継承

2018年10月20日 土曜日

 

今年の弊社の伐竹が 無事に終わりました

昨年から加わった2名に力強い若手男子1名が入り

Rさん1名 彼ら3名でチームを組んで二手に分かれてスタートし

台風21号で大荒れとなった竹林に挑みました

ただただ 大変だったと思います

最終的にはRさんが 跳ねた竹で口元をしたたか打った程度でしたが

甦っていく竹林を見ながら ふと思いました

美しい風景が失われるのは 思いの外 あっという間かもしれない・・・

これだけの大型台風が 連続してやって来ると

現実に 経済的負担の方があまりにも大きくなります

伐った竹を積み上げる場所もまるで足りません 野焼きも無理

業者さんに引き取ってもらうにも とても高い上 短く切って出さなくてはなりません

痛む口元を抑えながら 竹林で一人つぶやいてしまいます

どこかに 御触書を出してくれるエライ殿様は いないかね・・・

‘‘タケノコ畑には、ワラでなく山から出る竹や木の粉砕物を撒く推奨令‘‘

2018年9月30日 日曜日

彼岸花の後から 茶の木の花が咲き始めました

地味かつ 何とも味の深い花

つかの間の休日 某名女優の方の 伊勢神宮参拝の放送を観て 心に留めたお言葉がありました

やっぱり、物の冥利っていうのを考えてしまうのね。物が最後まで、あ~私は充分に役を果たして終わりました。って、

ティッシュ1枚でもそういうふうに、ティッシュが思ったかなっていう、そんな感じ方をするんですよね。

いつのころか 1人黙々と竹を伐っていた時

竹を伐る足元で 何とたくさんの苗木や 苔 虫たちが生きているんだなと 思ったことがありました

それまでは クモの巣も つる草や イバラ ムカデ… そのどれも

竹を伐る邪魔をしてくるとしか思っていなかった 者たち

彼らから見れば Rさんは大きな山姥のような 破壊者なんだろな

破壊と創造 生きる厳しさを知るほどに 目に映る命の光

 

時には涙して

2018年9月18日 火曜日

9月4日の最強台風21号の後片付けの最中に 9月6日の大地震がおきました

 

被災された皆様にお見舞いを申し上げます

 

そして亡くなられた方々に 心よりご冥福をお祈り申し上げます

 

途方もない自然の力 失った大切な思い出

 

涙から 始めるよりない

 

涙して 涙して

 

いくつもの途方もないに 時には子どものように 涙して

 

 

 

不思議な力

2018年9月1日 土曜日

 

今年の孟宗竹の伐竹を終え 久々の雨音に心が休まる 自然は諸刃の剣 それでもやはり命を繋ぐ雨だ…

 

照りつける8月の太陽を これだけの少雨の中で生きる木々を見て ふと思う

 

いよいよ動植物が ここ数年の過酷な暑さに 適応力を培ったのでなないか

 

ストレス効果などという言葉は きっとないけれど

 

実はRさん自身 今年の暑さを持ちこたえている要因の一つに

 

伐竹シーズン直前まで 35度を超える屋外でガス台に向かって

 

ひた竹の油抜き作業をしたからではないかと思っている

 

普段は一休みをする7月に きっと身体は応えたが 耐性もできた

 

それにしても 過酷なただ中にいると 感覚は鋭くなる

 

 

水辺から吹く微かな風にさえ 命をいただいたと 感じるのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

和み語らう(つづき・最終回)

2018年7月24日 火曜日

 

 

1月15日からスタートした 今年の油抜き作業が終わりました

 

例年4月中に終えていた作業が 今年は3か月遅れの7月23日までかかり

 

そもそも油抜きをして天日に晒す1連の作業が 5・6・7月に出来るのか という疑問について問う良い機会になりました

 

経験から8月~10月に伐った真竹は 4月までに水抜きが終わり 良い白竹に仕上がります

 

けれども資料で書かれている11月以降に伐った真竹は 太目のものは5月~6月に水が抜け その後油抜き作業に取り掛かかることになります

 

最も気にかかっていたのが 天日晒しが梅雨の季節と重なることと 竹に産卵するベニカミキリの産卵期と重なってしまうことでした

 

今期の作業を終え 振り返り まず頭によぎるのは

 

よほどの意地の強い竹好きでなければ 過酷すぎてさせられない ということ

 

梅雨の事より ベニカミキリよりも まず温度計が40度の中で日の差す中8時間ガス台に向かう作業が

 

他のどなたにもお願いできないという現実

 

さらに 8月からは今年の伐竹シーズンが始まります

 

梅雨の雨による竹材への影響は思ったほど著しいものではなく

 

ベニカミキリは たまたま今年は発生自体が少なかったようでした(即ちまぐれラッキー)

 

社員の方々が心配して 止めにかかる中 意地を通しての今シーズンは

 

終わってみれば 多くのやさしさに 支えられていたことに気付いたシーズンでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次代へと繋ぐ思い

2018年7月12日 木曜日

 

西日本の広域で甚大な水害が発生し 多くの方々がご家族を亡くされ 住む家を失いました

 

心よりお見舞いと亡くなられた方々へのご冥福をお祈り申し上げます

 

ニュースを見ながら あんなにも大きな堤防が決壊するのか と改めて自然の脅威を感じました

 

水勢を緩め堤防を護る水防竹林の時代ではない・・・ けれども果たしてどうなんだろうか

 

古来の治山治水事業に携わったお役人は 大雨ののち わらじ履きで川岸を歩き 水勢を調べ山林の機能を調べ 山河を治めることを綿密に研究したそうです

 

幾世代も先の 人々の暮らしを守るために・・・

 

 

 

 

下草の歌う声

2018年7月3日 火曜日

 

竹林の中の下草たち 今年はフキが伸び伸びと育ちました

 

激しい気候変動の中を 誰が気に掛けるわけでもないけれど

 

風に揺れる下草たちは 本当に気持ちよさそうで 不思議に調和のとれた風景を醸し出しています

 

きっと下草や竹の根の隙間の中では 無数の菌や虫たちの営みが 繰り広げられていて

 

目に届かない 命の世界があり パタパタと働く人たちを 楽しそうに見ているのかもしれない